TwinMallPlaza KITAKAMI

もっともっと この街と人が近くなるきたかみ街並ストーリー

今の時代に必要な、人と場所の交わり

vol.3

今の時代に必要な、人と場所の交わり

創業から109年となる『メガネの松村』。北上市本通りに店舗を構える本店と、TMさくら野内に店舗を構える『OPTICマツムラ』、盛岡市青山にある『LunettesMusée』の現在3店舗にて営業されております。創業から数えると5代目にあたる松村淑子さん。ツインモールプラザが出来る前の幼少時代、ツインモールプラザが出来上がった時代、そして本店にてお仕事をされている今の時代、それぞれの時代時代で見えているこの街の姿、お店の様子についてお話をお聞きしました。

  • 2000年にツインモールプラザが出来る前、メガネの松村店舗はまさにツインモールプラザが建っている敷地内にありました。この写真は淑子さん幼少期、淑子さんの祖父が営業されていた時代にアフリカからの宝石展示販売を店先で行った際に、ライオンも一緒に訪れた時のお写真。淑子さんの祖父が展開した今では考えられないアイデアとイベントなどが影響を与えたのか、淑子さんはずっとミステリーハンターになりたかったそう。あらゆることへの好奇心や探究心が深かったことが感じられます。

  • メガネの松村本店は、ツインモールプラザが出来た2000年から現在のツインモールプラザ北側に移転しました。同時にさくら野内に『OPTICマツムラ』をオープン。当時淑子さんは黒沢尻北高校を卒業後、学習院大学日本語日本文学科に進学し民俗芸能研究などを専攻。その後東京で専門学校に入学し、視能訓練士の資格を取得。その後岩手県に帰郷し、視能訓練士として県立病院に勤務。気づいたら眼に関する仕事についていたのは、意識しなくとも家業の影響があったのかもしれない。そんな経歴を経たのち、県立病院を退職し、メガネの松村にて勤め始めることとなります。

  • メガネの松村本店にて今人気が高まっているブランドのひとつ『KameManNen』。創業から100年以上続く日本鯖江市にて生産される老舗ブランドであります。他にも海外のブランドも多く取り揃えられている本店について淑子さんは『メガネ専門分野にはなるけども、様々な国で生み出される魅力を実際に手にとって、世界各国を感じることが出来る場所です。』と話されます。まるで幼少期の夢だったミステリーハンターを、メガネの世界で実現させているかのようにも感じられます。

  • さくら野店『OPTICマツムラ』は、また本店とは違うラインナップでのファッション性と特徴を持たせた店舗になっています。なかでもスポーツアイウェアで有名なOAKLEY(オークリー)については、県内トップクラスの売上実績を誇ります。品揃えや専門的アドバイス、そして何よりスタッフの方々のメガネに対する熱意がお客様に信頼をお届けしているものと感じられます。

  • 地域に根差した専門店としてのこれからの役割について淑子さんはこう語ります。『一概に全てが安かろう悪かろうではないけれども、ものによっては、なぜそのような価格になっているかについての理由や本質を、取り扱う私たちは当然理解していなければならないし、これからの時代は物を買う側も理解していかなければいけない。そんな中で私たち専門店は、いい意味でおじいちゃんおばあちゃんのような心と目線を持って、経験や知見からくる最良や可能性をしっかりと、じっくりと伝えていけるようになりたい。』

ツインモールプラザが出来る前、出来る時、そして今についての街を思い返しながら、淑子さんはこうも語ります。『あの当時はこの街に大きな、いわゆる箱物が必要だった。でも時を経た現代、重要視されるのは場所ではなく人やコト。そんな時代のこの街で必要なのは、人やコトが今ある場所を活用し、どんどん交わっていくことだと思います。』
淑子さんの曽祖父にあたる松村謙二さんが残した言葉で『商人は正人であれ』という格言がメガネの松村には伝わっているそうです。人が重要視される現代において、『正人』であることがどれほど大切なことかを、多くの人が実感出来るであろう時代ではないかと感じます。淑子さんはじめ、商人集団であるメガネの松村のスタッフの皆さんが、これからもこの街と人の繋がり・広がりの一翼を担ってくれるものと、期待と希望が高まります。松村淑子さんありがとうございました。

メガネの松村 http://matsumura1914megane.com